DA’s blog

自分の経験が誰かの行動のきっかけになれば

同人誌即売会に初参加(当日、後日談編)

今年の1月、同人イベントにサークルとして初参加した。

 

danoblog.hatenablog.com


この記事の続き。

本を製本したらいよいよイベント参加。その過程に思ったことをメインに書いていきます。

 

◆雪の日

リュックには同人誌を入れ、必要な道具を手提げ鞄に入れ、準備は万端。朝ごはんに途中で買ったカツサンドを食べた。

会場に近づくにつれて駅には同じイベントに参加する人っぽい人たちがいたが人の事を気にしているほど余裕はなかったので淡々と歩を進める。

当日の天気は雪。かなり積もっていた。会場に向かう歩道橋の階段は踏み固められた雪で滑りやすくなっていて「ここで転んで怪我でもしたら笑えんなぁ」と思いながら手すりに沿って一段一歩ずつ進んでいった。

 

 

◆早く来過ぎた

一般会場1時間前に入った。緊張からすぐに会場のトイレの個室にこもり気持ちを落ち着かせた。

荷物を置いてまたトイレに行き、帰ってきたら場所を間違えていたことに気付く。幸いそこに正しいサークルさんが来ていなかったので気を違わずに済んだ。

改めて自分のスペースへ行き、量が少ないのでわずか10分くらいで設営完了。残り時間で精神をすり減らす。精神に限界がきて当時唯一僕の趣味を知っていた友人にLINEを送った。

 

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情緒不安定

 

具体的に何が不安というのが分からなかった。好きで作りだした物が完成した時点で目標の9割。イベント参加できればミッション完遂なので売れなかろうが勝利は確定していたはずなのに全然落ち着けずにいました。

隣にはもちろんサークルさんがいたのですが挨拶されて小さい声でお願いしますとしか言えませんでした。

 

 

◆思っていたより

そして11時、イベント開催。

一般参加者がザクザクと入ってくる。悪天候にもかかわらずたくさんの人がやってきた。年齢層は広く、コスプレをしている人もいた。周りのサークルさん達のレイアウトを見て勉強していた。隣のサークルさんは知り合いが多いようで楽しそうに軽く談話したりしていた。

その時思ったこと、起こったことをどんどんノートに書いていった。

「体が熱い」「1人で来るものではない」「人と話すのってスゲー」「こっちを見るな!」など脳みそが動いていないコメントが多々。

 

ノート曰く、11時6分。売れた。

最初に買っていったのは自分よりかなり年上のおじさん後半な人。

『(表紙を見ながら)このキャラ何のキャラ?』

「あっ、えーと〇〇って深夜アニメのキャラで」

というやり取りの後

『1つください』

「はい、ありがとうございます!」

 

売れた時の感情は正確に言葉にできない。感情史上、最大の感動で何が何だか分からないが間違いなく嬉しかった。色々な感情が体から溢れて爆発するような。

売れるまでの6分は無限に長く感じた。売れてからの4時間はあっという間だった。その後も11時40分、12時23分、12時35分…と合計10部。

たった10部だが自分にとってはたくさん、本当にたくさん買ってもらって嬉しかった。売れた時の気持ちはもちろん考えていたが、思っていた喜びの比にならないくらい嬉しい。

最初の人のように何のキャラかも分からず買った人も何人かいて、こう言うのもなんだが、なぜ買ってくれたのか分からないがそれでも自分が作った物をお金を払ってでも手に入れてくれるのが嬉しかった。

この日の事を思い出すと今でも感情が背筋を伝って脳にビリビリ来る。

15部刷って10部販売。初のイベントで幸いにも大成功とみなせる結果だった。

 

 

◆後日談2つ

イベントが終わり片付けをパパッと済まし、とりあえず帰宅。

イベントの余熱がいつまでも心に残った。初めて感情が昂ぶる状態を経験し、4日くらい続いて夜はあまり眠れなかった。

 

イベント翌日にTwitterで感想を送ってくれた人がいた。見た瞬間は体がヒュッとした。まさか自分の作品に感想が貰えるとは。

曰く即売会イベント初参加だったらしい。僕は売り手として、彼は買い手として初めてのドキドキがあったのだと、そこでお互いに初参加として関係が持てたことを感慨深く思う。

 

諸々落ち着いてから打ち上げと称して1人で焼肉に行った。

なんだか1人でも食べ放題が出来るとのことなのでたらふく食べて、腹ごなしに冬の夜を2駅分歩いて帰り、ようやく「終わったなぁ」と頭と心を冷やすことができた。

かくして半年かけて初の同人イベントは終わり。

後にも先にも唯一の初参加、この経験はきっといつまでも覚えていることだろうと思います。

 

 

 

全3記事になってしまいました。僕の初イベント参加は以上です。

この記事を読んだ人で、同人に限らず言えることですが、何かやってみたいとは思っているが行動に移せてない人、準備をしているが不安な人の行動のきっかけや励みになったらいいと思います。

その過程で思うこと、やり遂げた時に感じることはやった人にしか分かりません。しかし成功でも失敗でも、それはきっと良いものになると思います。

僕が経験したのを元に言いますと、それは「やるべき」ことではなく「やったら絶対に素晴らしい」ことです。

今も新作を1つ書き進めています。前回の半年は確かに大変でしたが、それでも好きなことはやめられません。